既存のWordPressサイトをSWELLへ変更したいとき、気になるのは、新しい見た目と移行にかかる手間ではないでしょうか。記事が多いサイトでは、トップページを整える作業より、過去の記事に残っている装飾や設定を調べる作業の方が大きくなることもあります。
テーマを切り替えた後も、記事が読めること、問い合わせが届くこと、SEOの設定が引き継がれていることを確かめる必要があります。現在のサイトで使っている機能を調べ、検証環境で試してから本番を切り替えると、公開後に慌てて直す箇所を減らせます。
今のテーマでしか使えない機能を調べる
WordPressの記事本文には、通常の文章だけでなく、テーマ独自のショートコードやブロック、装飾用の指定が入っている場合があります。旧テーマで処理していたものは、テーマを変更しただけでは同じように表示されないことがあります。
例えば、旧テーマの機能で作った料金の囲み枠や、ボタン、ランキング表示があるとします。文字だけ残るのか、ショートコードがそのまま見えるのか、内容が表示されなくなるのかは、作り方によって異なります。ページ数だけで移行作業を見積もる前に、どんな装飾や機能を使っているかを調べておきます。
| 調べる場所 | 確認する内容 | 移行時に決めること |
|---|---|---|
| 本文 | 独自ブロック、ショートコード、装飾クラス | 置き換える表現と対象記事 |
| ヘッダー・フッター | メニュー、連絡先、共通の案内 | SWELLで再設定する情報 |
| 子テーマ・追加コード | 独自テンプレート、入力欄、表示処理 | 引き継ぐ機能と管理方法 |
| SEO関連 | タイトル、説明文、OGP、noindex等の出力元 | どの機能で引き継ぎ、どう確認するか |
| 問い合わせ・計測 | フォーム、通知、解析タグ、送信後の案内 | 切り替え前後に行う動作確認 |
確認を始める際は、まず、検索からの流入が多い記事、問い合わせにつながるページ、独自装飾を多く使う記事を選びます。そこで見つかった問題をもとに、同じ装飾や機能を使うほかのページも調べていくと、確認漏れを減らせます。
乗り換えサポートプラグインを使いながら、記事を直していく
SWELL公式には、特定の旧テーマからの乗り換えを補助するプラグインが用意されています。公式説明を要約すると、旧テーマの一部の装飾やショートコードを引き継ぎ、SWELL用に記事を書き換えるまでの負担を抑えるための仕組みです。対象テーマと対応範囲は、公式の乗り換えサポートプラグイン一覧で確認します。
乗り換え補助の対応範囲
サポート対象のテーマでも、独自に追加したコードや、すべての装飾を引き継げるわけではありません。自分のサイトで使っている機能が対応範囲に含まれるかを確かめておきましょう。対象外のテーマでは、同じ補助を利用できるとは限りません。
利用する場合は、補助プラグインがある状態で公開前の確認を行い、記事を書き換えた後には、それを停止しても必要な内容が表示されるかを確かめます。書き換えが済んだつもりでも、補助プラグインがないと表示できない記事が残っているかもしれないためです。
どの記事から直すか、一覧にしておく
記事数が多いと、どこまで確認したかを記憶だけで管理できません。URL、使用している独自表現、書き換えの要否、確認した日、残っている問題を一覧にします。「見た目は違うが読める」と「申込ボタンが機能しない」では、対応の優先度が違います。
すぐに全記事を書き換えられない場合も、重要ページの不具合を解消してから、残りの作業範囲と期限を決めます。いつまで補助プラグインを使い、どこまで直せば外せるのかも決めておきましょう。
SEOの設定が、移行後のページにも反映されているか
記事のタイトル欄が残っていても、検索向けのタイトルや説明文が同じ出力になるとは限りません。以前のテーマが持っていた設定なのか、SEOプラグインで保存しているのかを先に確認します。設定画面に値が残っていても、ページのHTMLに反映されていなければ引き継げたとは言えません。実際のページまで確認する必要があります。
SWELL公式では、OGP等のmetaタグを扱う機能をプラグイン側で補う構成が説明されています。公式仕様の要約:推奨プラグインと非推奨・不要・注意すべきプラグインについて。既存のSEOプラグインを継続するか、新しいものへ設定を移すかは、保存済みの情報を確認して決めます。
- 検索向けの出力代表ページのタイトル、meta description、canonical、noindexの有無、OGP画像を移行前後で比べます。
- URLと旧ページからの案内URLを維持する計画なら実際に同じURLで開くかを確かめ、変更が必要な場合は旧URLからの案内方法も準備します。
- 検証環境の設定検証環境用のnoindex設定を本番へ持ち込まないことも、切り替え時の確認に含めます。
テーマをSWELLへ変更しただけで、検索順位が上がるとは言えません。まずは、これまでの記事やリンクを引き継ぎ、URLやSEOの設定が意図せず変わらないようにすることが先です。公開後はSearch Consoleで重要なページの状態や流入を見ますが、変動があっても、テーマ変更だけが原因と即断しないようにします。
検証環境でページを見て、問い合わせも送ってみる
検証環境には、本番サイトのファイルとデータベースをそろえて複製します。WordPress公式のバックアップの説明でも、この両方が挙げられています。参考:WordPress公式「Backups」。記事の本文だけをコピーしても、独自コードやプラグインが移行後に動くかまでは試せません。
インターネット上に検証環境を用意する場合は、関係者だけが見られるようアクセスを制限し、検索結果に出ないように設定します。問い合わせメールの宛先や外部サービスとの接続先も、テスト用に変更しておきましょう。本番から複製した設定のまま送信しないよう、作業前に確かめておきます。
トップページだけでなく、主要なサービスページ、記事、カテゴリー一覧、サイト内検索の結果、問い合わせページも開いてみます。PCとスマートフォンの両方でメニューやリンクを操作し、フォームから送った内容がテスト用の宛先に届くところまで確かめます。見た目と動作の両方を確認しておくためです。
本番を切り替える日時と、不具合が出たときの戻し方
検証を終えてから本番を切り替えるまでの間にも、記事が更新されたり、問い合わせが保存されたりすることがあります。古い検証環境のデータベースを丸ごと戻す方法では、その間の情報を失うおそれがあります。新しく増えた情報を失わないよう、何を反映するのかを決めてから作業します。
- 切り替え前の状態を残す切り替え直前のバックアップと、更新を止める時間を決めます。
- 作業中と直後の担当を決める作業中の問い合わせの扱い、切り替え後の確認担当を決めます。
- 戻す条件を決める「問い合わせを送れない」「主要ページが開かない」など、業務への影響から具体的にします。
元のテーマへ戻すだけで復旧するとは限りません。本文を書き換えたり、プラグインの設定を変えたりした場合は、その変更も考慮します。戻す対象と手順を検証環境で確かめ、復旧に必要なものがそろってから本番を切り替えましょう。
grandworkへの移行相談では、現在のサイトURL、使用テーマ、記事数、独自機能、残したい表示をお知らせください。見た目の再制作と、既存コンテンツ・設定の引き継ぎを分けて整理します。
- 既存サイトからの移行既存記事や問い合わせへの影響を確かめてから、SWELLへ移行したい方へ。WordPressの移行・改修を相談する
