会社案内の文章を直したい、古い写真を差し替えたい。WordPressの更新を誰かに頼みたくても、社内に担当者がいないと、どこに相談すればよいのか迷うことがあります。ついでに、管理画面に出ているアップデートの通知も見てほしい。そんな場面もあるでしょう。
文章や写真の差し替えと、WordPress本体のアップデートは、どちらも「更新」と呼ばれます。ただ、準備するものや作業の進め方、終わったあとに確認することは違います。さらに、フォームの項目を増やしたい、予約機能を付けたいという話なら、内容によっては設計や開発も必要になります。
更新代行を探すなら、まず実際に変えたい箇所を書き出してみると、相談がしやすくなります。自社で用意できるものと、任せたい作業を分けていくうちに、保守だけで足りるのか、日々の更新や個別の改修まで頼みたいのかが見えてきます。
「更新」の中身を分けてみる
「更新代行」「保守」「運用支援」といった名前だけでは、何をしてもらえるのかまでは分かりません。同じ名前でも依頼先によって中身が違うので、比べるときは名前ではなく、作業の内容を見ていきます。
| 頼みたいこと | 作業の例 | 先に確認したいこと |
|---|---|---|
| 掲載内容を更新したい | お知らせの投稿、営業時間の変更、文章・写真の差し替え | 原稿・画像の準備、レイアウト調整、公開確認を誰が担当するか |
| システムを更新したい | WordPress本体・テーマ・プラグインのアップデート、PHPのバージョン更新 | 事前のバックアップ、動作確認、不具合が出た場合の対応範囲 |
| 機能や作りを変えたい | フォームの変更、予約機能の追加、ページ構成の変更 | 既存機能の設定で済むか、設計・開発が必要か、別途見積もりになるか |
サイト内のコンテンツを更新する作業
たとえば、夏季休業のお知らせを載せる、スタッフ紹介の写真を替える、サービス料金を改定する。サイトに載っている情報そのものを変える作業です。
「料金を1か所直す」つもりでも、サービスページのほか、トップページや申込フォーム、ダウンロード資料に同じ料金が書かれているかもしれません。指定された1か所だけを替えるのか、関連する掲載箇所を探すところから頼むのかで、作業の範囲は変わります。
WordPress本体などをアップデートする作業
こちらは、載せている文章ではなく、サイトを動かしているソフトウェアを新しくする作業です。
WordPressの公式サポートでも、アップグレードの前にバックアップを取るよう案内されています。
2026年9月11日確認
更新の対象は、WordPress本体・テーマ・プラグインだけではありません。サーバーで動いているPHPのバージョンも、サポート期限に合わせて上げていく必要があります。ただ、PHPを上げると、古いテーマやプラグイン、独自に追加したコードが動かなくなることがあります。そのため、変える前にどこが影響を受けるのかを確かめておきます。
PHP 8.2のセキュリティサポートは2026年12月31日までです。WordPressの推奨環境はPHP 8.3以上とされています。
自動更新を有効にしていても、それだけでは済まない更新もあります。最近の例でいえば、WordPressにネットショップの機能を加えるプラグイン、Welcartの2.12への移行がそうでした。
Welcart公式によると、この移行は自動では更新されず、本体と対象の拡張プラグインを同時に更新する必要があります。また、内部で使われていた仕組みが廃止されたため、その仕組みに頼っていた独自機能は、更新する前に修正が必要になりました。確認が必要になるのは、たとえば独自に追加したPDF出力や、購入手続き中の情報の取得、会員画面などです。修正の要否は、自社の独自機能がその仕組みを使っているかどうかで変わります。
セキュリティのために必要な更新を止めないためにも、影響する機能を調べて、修正を先に済ませておく必要があります。自動更新の設定だけに任せず、更新内容を読んで自社サイトへの影響を判断する人がいれば、こうした準備も進められます。
頼むときは、更新を実行するところまでなのか、フォームや会員機能などの動作確認まで含むのかを確かめておいてください。どこを確認すべきかは、サイトで使っている機能によって変わります。不具合が見つかったときの調査や、更新前の状態に戻す作業、その後の修正をどこまで頼めるのかも、あわせて聞いておくと安心です。
当社の保守では、障害時の一次対応に、原因の切り分けとご報告だけでなく、更新前への切り戻し、バックアップからの復元まで含めています。バックアップは毎日1回取っていて、復旧が必要になったときは、復元できるバックアップを使って保存した時点の状態に戻します。ただし、バックアップを取ったあとに入った受注や会員情報はそこに含まれません。復元するときは、その間に増えたデータをどう扱うかも確認する必要があります。
メジャーアップデートをいつ適用するかは、WordPressのメジャーアップデートは急ぐべき?で詳しく扱っています。
更新状況や気になる箇所を、単発の点検で確認できます。
アップデート、バックアップ、監視などを含む保守プランです。
設定変更だけでは済まない改修
「フォームに項目を一つ追加したい」という依頼でも、入力欄を増やすだけの場合と、送信メール、保存データ、外部の顧客管理システムとの連携まで変える場合では、確認する範囲が違います。
新しい機能を増やしたいわけではなく、これまで使っていた機能を更新後も使い続けるために改修が必要になる、ということもあります。
当社でWelcart 2.12.2への更新前に検証したときも、商品情報をCSVで取り込む独自の処理に、そのままでは引き継げない箇所が見つかりました。本体に書き足されていた処理が、通常の更新で上書きされると、独自の商品項目を取り込む処理が呼ばれなくなる作りになっていたのです。これはWelcart 2.12固有の不具合ではなく、既存のカスタマイズをどう引き継ぐかという問題でした。
このときは、検証環境で独自の処理を引き継げるように調整し、次の点を確認しました。
- 商品情報をCSVから新規登録・更新し、独自項目が保存されること
- 保存した内容をCSVへ再出力しても、値が保たれること
- 管理画面で編集・保存したあとも、独自項目が残ること
画面の見た目を変えなくても、日々の商品管理を続けるために、コードの調整と確認が必要になることがあります。
見た目の変化が小さいからといって、作業も小さいとは限りません。反対に、既存の機能の設定で済むものまで、何でも新しく開発することになるわけでもありません。どちらになるかは、希望する動作と今のサイトの作りを見てから判断します。
原稿がある場合と、文章を考えるところからでは違う
たとえばサービス紹介の文章を変更する場合も、完成した原稿を渡して差し替えてもらうのか、何を書くかを相談するところから始めるのかで、必要な作業は変わります。
コンテンツの更新代行でやってもらえるのは、受け取った原稿の反映や体裁の調整までかもしれません。構成を考える、情報を調べる、文章を書く、写真を探す、といった作業まで必要なら、依頼する前に伝えておくほうが、見積もりの前提がずれずに済みます。
当社のWordPress運用支援では、原稿をご用意いただいたうえでの掲載内容の差し替えや投稿、体裁の調整を扱っています。原稿の執筆は含んでいません。
渡す資料が完成稿なのか、まだ社内で確認している途中なのかも伝えておいてください。作業を始めてから文章が大きく変わると、入力や表示確認をやり直すことになります。画像も、どれを使うか、どこに載せるか、使ってよいものかを先に確認しておけば、途中で作業が止まることを減らせます。
月に何件頼めるかは、件数だけでは決まらない
月額プランを選ぶときは、「月にどれくらいの更新を頼めるか」が気になると思います。ただ、短いお知らせと、表や画像が多いページの修正を同じ1件として比べると、作業量を見誤ります。
同じ画像差し替えでも、指定サイズの画像が用意されていれば入れ替えと確認で済むかもしれません。縦横比が違う写真しかない場合は、どこを切り取るか、スマートフォンではどう見せるかも検討します。
作業時間の枠で契約するなら、次の点まで確認しておくと判断しやすくなります。
- 変更箇所の調査や、作業前の確認も時間に含まれるか
- PC・スマートフォンの表示確認や、機能のテストも含まれるか
- 依頼後の内容変更と、作業ミスの修正をどう区別するか
- 枠を超えそうな場合、着手前に金額と範囲を確認できるか
「2時間あれば何件できるか」を先に決めるより、実際に頼みたい作業をいくつか挙げて、時間の目安を聞くほうが、自社の使い方に合うプランを選びやすいはずです。各社が公表している作業時間の目安も、前提の条件が同じかどうかまで見て比べる必要があります。
目安として、当社の運用支援では、月2時間の枠でお知らせの投稿4〜8件程度とお伝えしています。ただし、これも内容によって前後します。
また、お引き受けしてすぐの時期は、サイトの構成や更新方法の確認、作業環境の準備に時間をいただくことがあります。継続して更新を任せていただく場合は、AIエージェントも使いながら、そのサイトに合わせた更新手順を整えていきます。毎回の準備を減らして、繰り返しの作業を進めやすくするためです。
単発と月額、どちらが自社に合うか
今月だけ会社案内を直したい、更新するのは年に数回くらい。そういう場合は、単発で頼む方法があります。毎月の更新作業がほとんどないのに、作業枠の大きい契約を選ぶ必要はありません。
一方、お知らせや商品情報を続けて更新していくなら、月額の作業枠を使う方法もあります。月額プランを比べるときは、どれくらいの作業を頼めるかだけでなく、使わなかった枠を繰り越せるか、超えたときの料金、依頼してから着手までの目安も見ておきます。
当社の場合、依頼の形は次のとおりです。料金は、それぞれのサービスのページでご確認ください。
| 依頼の形 | 含まれるもの |
|---|---|
| WordPress保守 | 本体・テーマ・プラグインの更新、毎日のバックアップ、監視、障害時の一次対応、月次報告。掲載内容の更新は含みません |
| WordPress運用支援 ライト | 保守の内容に加え、作業枠 月2時間(記事の投稿、文章・画像の差し替え、部分的な修正など) |
| WordPress運用支援 スタンダード | 保守の内容に加え、作業枠 月4時間 |
| 単発の作業 | 月額契約をせず、必要なときに作業ごとに依頼する場合 |
運用支援の作業枠は、翌月へ繰り越せません。枠を超えそうな場合は、着手前に見積もりをお伝えします。原稿の執筆や新規ページの制作は、作業枠に含まれません。
運用支援のページでは、月額を作業枠で割った「時間あたり」の金額も示しています。ただし、この金額には更新・バックアップ・監視などの保守も含まれているので、作業だけの時間単価ではありません。単発の料金と比べるときは、保守も必要かどうかを含めて考えたいところです。
掲載内容の更新が毎月少ないとしても、WordPress本体などの保守が要らなくなるわけではありません。保守は自社でするのか、制作会社や別の担当者に任せているのか。コンテンツをどれくらい更新するかと、システムを誰が維持するかは、分けて考えます。
依頼するときに伝えておきたいこと
最初から技術的な仕様書を用意する必要はありません。それよりも、サイトで何をしたいのかが伝わることのほうが大切です。分かる範囲で次の情報をそろえておくと、話が進めやすくなります。
- 対象のURLと変更箇所どのページの、どの文章や画像か。
- 変更後の内容確定した原稿・画像があるか。準備から相談したいか。
- 変更する目的告知、料金改定、問い合わせ項目の見直しなど、何のための変更か。
- 希望する公開日社内確認が必要な日と、実際に公開したい日。
- 関連する場所同じ内容を載せている別ページや資料、連携先が分かっているか。
- 確認する担当者原稿、表示、動作の確認と、公開の承認を誰が行うか。
たとえば、料金変更なら「サービスAの料金を変更したい。新しい税込金額と適用日は確定している。ほかにも同じ料金が載っているか調べてほしい。申込フォームへの影響も確認したい」と伝えられます。
分からないところを無理に埋める必要はありません。「どこに同じ料金が載っているか分からない」というのも、調べる作業が必要だと分かる大事な情報です。また、最初の問い合わせにパスワードやAPIキーを書いていただく必要もありません。接続情報が必要になった時点で、安全な受け渡し方法をご相談ください。
サイトの状態そのものが分からず、どこから手を付けるべきか判断できない場合は、依頼の前にWordPressの点検(単発)で、現在の構成と更新状態を確認する方法もあります。
点検する内容や料金、結果のご報告までの流れをご案内しています。
作業後、何を確認すれば完了なのか
依頼先から作業完了の連絡が来たら、変更された内容を自社でも確認します。料金や営業時間の変更なら、表示が崩れていないかだけでなく、頼んだとおりの内容になっているかまで見ておくと安心です。
掲載内容の変更なら、どのページを直したか、リンクや画像は合っているか、PC・スマートフォンで読めるか。システムのアップデートなら、何を更新し、どの機能を確認したか。何をもって完了とするかは、依頼した作業に合わせて先に決めておきます。
問い合わせフォームなら、入力画面が出るかだけでなく、送信したあとの通知まで確かめたいところです。ただ、テスト送信が担当者や外部のシステムに届いてしまうこともあるので、いつ、どんなテストをするかも前もって決めておきます。
作業後に何を確認するかと、問題が見つかったときの連絡先を決めておけば、完了の連絡を受けたあとも慌てずに対応できます。
更新代行について、よくある疑問
保守を契約していれば、お知らせの投稿も頼めますか?
契約内容によります。当社では、WordPress本体などのアップデートを行う保守と、お知らせの投稿・文章や画像の差し替えを行う運用支援を分けています。「保守」という名前が付いているからといって、コンテンツの更新まで含まれているとは限りません。
ただ、短いお知らせを載せるたびに原稿を用意して依頼の連絡をするのも、それなりに手間がかかります。それなら、自社で簡単に投稿できる仕組みを先に整えてしまう方法もあります。仕組みづくりの費用は別にかかりますが、一度きりの対応なので、日々の投稿をご自身でできるようになれば、その後の継続費用を保守だけに抑えることもできます。AIを使った作業手順まで含めて整えたい場合は、AI活用 伴走支援で、AIに任せる作業と担当者が確認する作業を分けながら進めます。
WordPressの更新は自分でできますか?
管理画面から編集できる文章や画像は、自社でも更新できます。本体・テーマ・プラグインの更新も、操作そのものは管理画面のボタンで実行できます。ただし、事前のバックアップ、更新後の表示やフォームの確認、不具合が出たときに元に戻す手段まで、自分で用意しておく必要があります。この部分を任せたいときに契約するのが保守です。保守で何を行うかは、WordPressの保守管理とは?で整理しています。
急ぎの変更なら、当日中に対応してもらえますか?
希望の日程を伝えて、対応できるかをその都度確認していただくことになります。作業量だけでなく、素材の準備や社内確認にかかる時間によっても変わります。当社では緊急優先対応(通常の料金に加えて、追加の料金がかかります)の選択肢がありますが、即時対応や当日の復旧を保証するものではありません。
更新代行を頼めば、検索順位も上がりますか?
更新を代行するだけで検索順位が上がる、とはお約束できません。投稿や修正の代行と、検索からの流入を増やすための調査・企画・改善は、別の取り組みです。集客も相談したい場合は、更新作業とは分けて目的を伝えてください。
必要な作業から、依頼先とプランを選ぶ
更新代行を選ぶ前に考えておきたいのは、毎月いくら払うかだけではありません。誰が、どのように、何のためにサイトを使い、そのために何を変え続けていく必要があるのか。そこが整理できると、自社で対応できることと、人手が足りていない部分が見えてきます。足りない部分だけを外部に頼む、という選び方もできます。
そもそもWordPressを使い続けるかどうかから考えたい場合は、WordPressは終わり? 本当にそうなのかを考えてみるも参考にしてください。
頼みたい作業と更新の頻度から、合う形を選べます。
当社では、システムを維持するためのWordPress保守、原稿の投稿や文章・画像の差し替えまで含む運用支援、必要なときだけの単発対応を用意しています。まずは頼みたい作業と、どれくらいの頻度で更新したいかを聞かせてください。月額の作業枠が必要か、単発の依頼で足りるかも含めて一緒に考えます。
- スポットで依頼したい場合保守の契約なしで、必要なときに作業をお受けします。単発の依頼内容を見る
- サイト内のコンテンツ更新を任せたい場合保守に作業枠(月2時間・4時間)を加えたプランです。作業例と含まれない内容を確認できます。WordPress運用支援の内容を見る
- システムの維持を任せたい場合WordPressのアップデート、バックアップ、監視などを毎月行います。WordPress保守の内容を見る
